放射線科の紹介
当院の放射線科は、医師1名と診療放射線技師9名(男性6名、女性3名)で業務をしています。X線を使用した一般撮影全般から各種造影撮影まで、多種多様な装置で検査を行っています。
全ての装置がデジタル化され、高度な画像処理と解析ができるようになり情報量の多い画像診断が可能となりました。また、PACS(医用画像管理システム)導入によりフィルムレス運用となり、撮影フィルムを持ち運ぶことなく診察室や各部門の端末で画像や検査結果を見ることができるようになっています。
スタッフそれぞれも迅速で丁寧な撮影を心がけて業務を行っています。また、学会や研修会等にも参加して知識と技術の向上にも努め、適切な医療と診断価値の高い画像が提供できるよう努力しています。ご不明な点がございましたら、担当スタッフにお気軽にお尋ねください。
CT(コンピュータ断層撮影装置)
キャノンメディカル Aquilion CXL (64)
検出器が64列並んだが最新鋭の装置が導入され、0.35秒で128断面の画像が瞬時に得られるようになり、一度の息止めで広範囲撮影を詳細にすることが可能となりました。また、高度な低線量技術(AIDR3D)も搭載されており、被ばく線量を大幅に低減(最大75%)したうえで高画質な画像が得られるようになりました。さらに、ワークステーションの導入により、全身各部位の病変をはじめ動きのある心臓血管(冠動脈)まで、鮮鋭な3次元画像が得られるようになり、診療や治療に役だてています。
MRI(磁気共鳴画像装置)
SIEMENS MAGNETOM ESSENZA (1.5T)
この装置は放射線を使用せず、磁石と電波による信号から画像を得る1.5テスラのMRIです。磁石や電波は通常人体への影響がないとされており、安全に検査を受けていただくことができます。痛みなどはありませんが、音がうるさく感じられます。
DSA(血管造影装置)バイプレーン型
GEヘルスケア Innova IGS 620
血管造影検査は、カテーテルという細い管を挿入して全身の目的とする血管まで到達させ、X線に写りやすい造影剤を注入しながら高速連続撮影し、様々な疾患の検査をおこないます。血流を動画のように観察しながら、同時に診断・治療がおこなえます。この装置は最新型FPD(X線平面検出器)が搭載されており、従来よりも高精細な画像をより少ないX線量で得ることが可能となり、従来よりも被ばく線量をおさえながら末梢の血管まで観察することができるようになりました。また、C型のアームを2台搭載したシステム(バイプレーン)で、同時に2方向から透視・撮影を行うことが可能となりました。
RI(核医学診断装置)
キャノンメディカル e.cam
微量の放射性医薬品を静脈注射することにより,目的の臓器や組織に集積した度合いを検出し画像化します。放射性医薬品の分布状態を知ることにより、さまざまな部位の血流・代謝・機能などが検査できます。
DR(平面検出器搭載デジタルX線テレビ装置)
島津製作所 SONIALVISION G4 LX
連続的にX線を照射し、リアルタイムに透視をして体の中を観察します。目的部位がX線で描出されにくい場合は、造影剤というX線に写りやすい医薬品を用いて検査することもあります。この装置は17インチFPD(X線平面検出器)と最新デジタル画像処理技術を搭載し、高画質かつ被ばく線量の低減を実現しており、スピーディーに診断脳の高いX線画像を提供する事が可能となりました。また、最新アプリケーションにて、特殊撮影(長尺撮影、デジタル断層撮影)や骨密度測定(腰椎・大腿骨近位部)機能も搭載されており、多種多様の検査に対応ができます。
DR(平面検出器搭載多目的デジタルX線テレビ装置)Cアーム型
キャノンメディカル ultimax-i
連続的にX線を照射しリアルタイムに透視をして体の中を観察する装置に、C型のアームを搭載することにより、あらゆる方向からの透視観察と撮影に対応しています。この装置は、高画質・低被ばく線量で検査できる最新型17インチFPD(間接変換式X線平面検出器)が搭載されており、最新デジタルラジオグラフィシステムと組み合わせることで高精細デジタル画像を得ることができます。また、最新アプリケーションにて、長尺撮影から連続血管造影撮影(DSA)まで多種多様の検査に対応しています。
骨密度測定装置
日立アロカ DCS-600EXV
エネルギーの異なる2種類のX線をもちいて骨密度を測定(X線二重光子吸収法)する装置で、骨粗鬆症の診断に有用であります。また、骨密度を知ることで骨折の予防にもつなげることができます。この装置は測定時間が飛躍的に短縮されており15秒程度で測定できます。
平成28年度 日本損害保険協会寄付事業
当院では日本損害保険協会の寄付金を受け、平成28年12月吉日にキャノンメディカルシステムズ製X線一般撮影装置(MRAD-A80S)を導入しました。当装置は、ワイドストロークの天井式X線管保持装置(DST-2000A)に、高回転・高出力のX線管を搭載したX線高電圧発生装置(KXO-80SS)を組み合わせており、スピーディーに高画質なX線画像を提供する事が可能となりました。また、インルーム操作パネルを搭載して撮影室内での術式設定や撮影条件の入力が行えるようになったうえに、室内用撮影ペダルも装備されており介助したまま撮影することも可能となりました。これにより、高齢者や小児はもちろん重症度の高い交通事故救急搬送患者様にいたるまで、より安全に配慮した検査が可能となりました。今回の新装置導入によって、交通事故患者様に対する受け入れ体制のさらなる充実・強化が図れるものと考えています。
令和3年度 日本財団寄付事業
当院では、生活習慣病用健診機器の整備を目的として日本財団の助成金を受け、令和3年10月吉日に島津製作所社製X線テレビ装置「SONIALVISION G4 LX」を導入しました。
当装置は、最新デジタル画像処理技術を搭載し、高画質での高い安定性とともに被ばく線量の低減を実現しており、スピーディーに診断脳の高いX線画像を提供する事が可能となりました。また、最新のアプリケーションも搭載されており、DXA法(X線二重光子吸収法)による骨密度測定検査にも対応しています。この検査は骨粗鬆症の診断に有用で、特に重要視されている「腰椎」と「大腿骨近位部」による測定が可能となっています。また、特殊撮影にも対応しており、長尺撮影やデジタル断層撮影も可能となっており、多種多様の検査に対応ができます。
今回の装置導入により、健康診断の受け入れ態勢の充実と、様々な疾患に対する機能強化が図れるものと考えています。
令和4年度 日本損害保険協会寄付事業
X線デジタル画像システムを導入しました。(ポスター画像リンク)
日本損害保険協会の寄付を受け、令和4年11月吉日に富士フィルムメディカル製X線デジタル画像システムを導入しました。
導入したX線デジタル画像システムは、既存のX線発生装置と連携しX線検出器(CR、FPD)から得られた信号をデジタル処理し、高精細な診断画像として出力するシステムで、高い機動性とともに従来よりも低線量で高画質な診断画像が短時間で得られるようになりました。特に迅速な撮影が求められる交通事故等の救急対応において、大きく力を発揮できるものと考えます。また、システムには整形外科計測プランニングツールが組み入れており、迅速に正確な術前計画もたてられるようになりました。
今回の導入で、被ばく線量の低減とともに、交通救急の受け入れ体制のさらなる強化が図れたものと考えます。
担当医師
放射線科部長上村 雅彦(うえむら まさひこ)
- 出身大学
- 愛媛大学 / 平成8年卒
- 専門分野
- 画像診断
- 資格
- 放射線科専門医
放射線診断専門医
診療放射線技師 認定等
- X線CT認定技師(日本X線CT認定機構)2名
- 血管診療技師(血管診療技師認定機構)1名
- 胃がん検診専門技師認定(日本消化器がん検診学会)2名
- 胃X線検診読影補助認定技師(日本消化器がん検診学会)1名
- 胃がんX線検診撮影部門資格(NPO日本消化器がん検診制度評価管理機構)1名
- 胃がんX線検診読影部門資格(NPO日本消化器がん検診制度評価管理機構)1名
- 胃がんX線検診指導員(NPO日本消化器がん検診制度評価管理機構)1名
- 検診マンモグラフィ撮影認定技師(日本乳がん検診精度管理中央機構)女性2名
- 医療情報技師(日本医療情報学会)1名